「便は腸からのお便り」 | 便秘には、一に養生・二に漢方!

「便は腸からのお便り」


便は自分の腸の状態をしっかり教えてくれる、とても大切なツールです。

便の状態を見れば、腸内が正常な状態なのかどうかわかります。しっかりした便が出れば、腸内細菌のバランスもとれ、食物繊維など便の材料になる食事もしっかりとれている証拠。逆に便秘や下痢を繰り返していれば、腸内細菌のバランスが悪く、食事も偏ったものになっている場合が多いです。

 

今、日本人の便が小さくなってきています。戦前の日本人は1日約350~450グラムを排便していたのですが、今は150~200グラムと半分程度になっています。便は、食べカスと思っている人が多いのですが、それは違います。半分は死んだ腸内細菌と生きた腸内細菌からできています。つまり、便が大きいのは腸内細菌も多い。逆に小さいのは腸内細菌も少ない証拠です。

便が小さくなっているのは、腸内細菌のエサである食物繊維の摂取量が減ってきているからです。

 

「ニューギニア人の便は700グラムくらいあった」というデータが上がっているのですが(日本人の3.5倍)、ニューギニア人は食物繊維を大量に摂っているということもわかっています。

ニューギニアの主要作物は、「タロイモ」「サツマイモ」、また「トウモロコシ」も多く栽培されているのですが、これらが共通して言えるのは、「食物繊維を豊富に含んだ食料である」というところです。

食物繊維含有率を見ても、タロイモ4.1g、サツマイモ3.5g、トウモロコシ9.0gと、多く含まれる食べ物です。(すべて100g中の含有率)

これらの食物を毎日摂っているのですから、ニューギニア人の便量は多いのです。これだけの量を毎日摂りお通じをしっかりつけていれば、便秘はしないでしょう。さらに宿便もスッキリ出て、腸内環境はとてもよいのだろうと思います。

 

ではなぜ、日本人の便量は減ってきてしまっているのでしょうか。それは戦後の日本の食生活の変化が大きく影響しています。

もともと日本人は、肉より魚、野菜を食べ、漬物や納豆、味噌汁や豆腐といったものを食べてきました。しかし、戦後、食の欧米化が急速に進み、魚より肉、ハンバーガーやパスタ、ラーメンなどが増え、野菜も摂らなくなりました。

その結果、食物繊維量が不足し、便の量が減ってしまったのです。

 

それでは、今の日本人が目指すべき“良い便”“究極の便”とはどんなものでしょうか。

それは、「量はバナナ1.2本程度、練歯磨き粉くらいの硬さ、便切れはさわやか、色は黄褐色、臭いはほとんど臭わない。臭ってもすぐ消える。」です!

臭いがきつい便は、肉類の摂りすぎ、悪玉菌が善玉菌より増えている証拠です。臭い便が出たら、野菜を多めに摂りましょう。

色は善玉菌が多いと黄色になり、悪玉菌が多いと茶褐色になります。

下の一覧表でご自身の便の状態を確認してみてください。今、自分がどの状態なのか、そして自分に何が足りないのかがわかります。

うんちでわかるおなかの健康

 

そして、“究極の便”に出逢うためには3つのポイントがあります。

それは「便をつくる力」「便を育てる力」そして「便を出す力」です。

「便をつくる力」とは食べ物にあります。食事は体の基本であるとともに、便の基本でもあります。便をつくる食べ物を積極的に取り入れることが大切です。便を作る食べものとは主には「食物繊維」です。
>>詳しくはこちらをご覧ください。

「便を育てる力」とは腸内環境の改善のことです。つまりは腸内細菌を整えることです。悪玉菌が優勢ではなく、善玉菌を優勢に保つことがよい便を育てることになるのです。

最後に「便を出す力」。どんなによい便を作り、育てたとしても最後は出す力がないと“究極の便”に出会うことはできません。人間は生物の中でもっとも不思議な生物だと評されています。つまり、食べたものが出ないのです。これは人間に限ったことです。その原因は「運動不足」にあります。便秘の人は運動嫌い、運動しない人が多いことが知られています。

“究極の便”はまさに、つくり、育て、出す力の結果であると言っても過言ではありません。“究極の便”と出会うためにも、毎日体からのお便りである便を、目と鼻で観察し、チェックすることをお勧めします。

 

【参考文献】

腸寿のススメ サンデー毎日臨時創刊

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