春の便秘養生
■東洋医学で考える春
春は自然界の「気」が上昇してきます。
春は芽吹きの季節とも言われ、たけのこ、わらび、ふきのとうなどが土の中から芽をだし、動物たちも盛りがつきます。
私たち人間も少なからずこの影響を受け新陳代謝が活発になり、エネルギーの消費量も増加します。人体の陽気は自然の気に応じて外に向かって発散する傾向があります。
この陽気がうまく発散されないでいると、気が体の中に滞り神経痛や皮膚病、のぼせる、無気力、不眠などの症状に表れることがあります。五月病などは典型的な春の症状です。
春は自然界の全てのものが伸びやかに成長する季節で、体の中の気・血・水がスムーズにめぐる必要があります。漢方の考えでは春は「肝」の季節であり、全身がスムーズにめぐるようにコントロールしている肝の働きが重要視されます。 精神的なストレスなどの影響で「気」の流れが滞ると、イライラしたり、やる気が起こらない、寝付けないなどの症状が表われやすくなります。
特に普段からストレスが多かったり、神経質でイライラしやすい方は、春になり肝がうまく働かないといつもより余計にイライラしやすくなったり、不安感が強くでてきたりしやすくなります。ストレスやイライラはお通じに大きく影響します。
このため、ストレスを溜めこまないように上手に発散することが大切です。
■春の便秘養生
一、朝日を浴びる
いつもより少し早く起きて、朝日をあびましょう。朝日はセロトニンの分泌を促します。
一、適度な運動を行う
自然界の気の流れに沿って、外に出て体を動かしてください。ウォーキングなど心地よいと感じる運動がお勧めです。全身の血流がよくなれば、腸の動きも活発になります。
一、趣味の時間をとりストレスを上手に発散する
心が休まり、気持ちが落ち着く、リラックスできる時間をつくり、自律神経を整えることで腸のリズムも整います。
一、暴飲暴食を避ける
「肝」を弱らせてしまいます。また胃腸に負担がかかるのでお通じに影響します。
春は本来とても気持ちの良い季節です。気温も上がり、冬場に比べ腸も動きやすくなる時期です。規則正しい生活をすることでお通じのリズムも整いやすくなります。
新たなスタートの季節でもある春、生活リズムとお通じのリズムを整えて気持ちの良いスタートが切れるといいですね。