漢方医学で考える”虚・実の証”
漢方医学では人の体力や体質、病気に対する抵抗力・反応性の強さに応じて、「実証」「虚証」「中庸」に分けられます。
■「実証」
体力や気力があり、病気に対する抵抗力が強いタイプです。病気への反応も高く、風邪などにかかると高熱がでますが治りも早く、いつまでも寝付くことはありません。
しかし、病気を感知するセンサーが鈍いために病気に気づかないことも多く、病院にいったときにはすでに重病になっていることも多いです。
■「虚証」
体力や気力が弱く、少しの無理でも疲れを感じます。病気に対する抵抗力も弱いタイプです。病気への反応も低く、風邪をひいても微熱が続き長々と寝付いてしまうのは虚証の人です。
ただし、病気に対するセンサーが鋭く、少し体調を崩すと体を休め病院へもすぐに行くため、重病になることは少ないという傾向があります。
実証、虚証はともに未病の状態にあり、中間である「中庸」が健康な状態です。
【参考文献】
東洋医学のしくみと治療法がわかる本 丁宗鐵 著 ナツメ社