冷えと便秘の関係
季節を問わず冷えに悩まされている方も多いかと思いますが、冬は外気の寒さや運動量の低下などにより、普段は冷え症でない方でも血行が悪くなって冷えに悩まされる季節です。
女性によくみられる「冷え性」と「便秘」は強いつながりをもっています。便秘を改善したいのであれば冷え性も一緒に改善しなければなりませんし、逆も同じことがいえるでしょう。
血行が悪くなれば、手足だけでなく内臓にも充分に血液が回りません。それにより小腸や大腸の働きが悪くなり、便秘を引き起こします。手腸の温度が下がると善玉菌の活動が鈍くなり、悪玉菌優位の環境が作られ腸内環境が悪化し、ますます便秘になりやすい環境を作ってしまいます。
便秘は老廃物や毒素が腸の中に蓄積された状態となっており、排出するための力が上手に働いていません。からだの冷えによって胃腸の働きも弱まっています。胃腸の働きを活性化するためには冷え性を改善し、基礎代謝をあげ、血行促進をさせていかなければなりません。便秘を改善するまえに、冷え性を改善していかなければ根本的に解消しましょう。
■自分で出来る冷えチェック
朝起きた時に、太ももやお腹を触ってみて下さい。脇の下と比べて温度が低く感じるようでしたら、内臓が冷えている可能性があります。また意外ですが、夜寝る時に手足がほてって眠れない、という方も内臓が冷えている可能性大です。
「手足がいつもポカポカしているから、私は冷えとは関係ない!」と思っている人でも、チェックしてみると実は内臓が冷えているということがあります。
●お腹を壊しやすく、便秘や下痢になりやすい
●平熱が低い(10分間脇の下に体温計を挟んで36度3分以下)
●疲れやすく風邪をひきやすい
●お風呂はいつも湯船に浸からずシャワーで済ます
●どちらかというと痩せ型
●低血圧
冷えは万病の元と言いますが、手足の冷えだけでなく隠れた内臓の冷えは、原因不明の体調不良などを引き起こすこともあります。「体が弱くて」「歳のせいかな」と体調に不安を感じているあなた、こんな症状があったら内臓の冷えが原因かもしれません。
冷え性の方の便秘解消は身体の中から変えるのが一番です。冷えを改善する食材をたくさん摂って体質を改善しましょう。便秘解消には野菜を食べることが有効ですが、体が冷えやすい場合には、サラダなどの生野菜よりも温野菜や鍋物のほうが有効です。
漢方の考え方では、葉野菜よりも根菜(ニンジン・ゴボウ・大根など)のほうが体を温めるとされます。
血流をよくし、体を冷やさない。そのための生活スタイルを自分なりに見つけてみてくださいね。